福士ゼミのテーマ
欧米経済の諸問題を歴史的観点から読み解く
福士ゼミでは、主に現在の欧米諸国の社会経済問題や文化について歴史的観点から検討することで、これらの問題に対して自ら考える姿勢を養うことを目指します。
「歴史的観点」と聞くと、年号の暗記などを思い浮かべたり、「昔」の話を勉強しても役に立たないのではないかと思ったりするかもしれません。しかし、現代に起こる諸問題を「結果」と考えるならば、その問題=結果に至る「原因」は必ず現在より前の過去に起こっているのです。「歴史的観点」から物事を理解する能力を身に付けることで、「原因」から「結果」に至る過程をより的確に理解できるようになるといえるでしょう。
そのため、福士ゼミでは欧米経済についての文献に関するディスカッションや、ゼミ生による個別研究報告を通じて、自分の意見を提示し、議論を展開する技術を学びます。これは、単に欧米経済の知識を増やすだけではなく、近年必要性が叫ばれる、複雑な問題を的確に把握し、適切な対応を導き出す論理的思考や課題解決力を身に付けることにつながるでしょう。
どのようなことに問題関心を持っている学生でも受け入れたいと思いますが、特にヨーロッパやアメリカの歴史や経済、文化に関心がある学生は歓迎します。


福士ゼミの授業内容
1.プレゼンテーションの手法・配布資料作成方法の解説
ゼミでは、講義とは異なってゼミ生自身が事前に指定の文献や研究テーマについて調べてきた内容に関して配布資料を作成した上で、プレゼンテーションを行うことが求められます。そうしたプレゼンテーションを行う上での注意点や配布資料の作成方法について、前期の最初に学習します。
2.文献の輪読とディスカッション
欧米経済に関する基礎的な知識を習得するだけでなく、その知識を元にしてゼミ生自身の問題関心を深めるために、前期は主に文献の輪読とその内容についてのディスカッションを行います。
輪読する文献は、初回授業時にゼミ生達に選んでもらい、以下の文献をゼミ生全員で読みました。
2022年度:R・C・アレン(眞嶋史叙、中野忠、安元稔、湯沢威訳)『世界史のなかの産業革命: 資源・人的資本・グローバル経済』名古屋大学出版会、2017年。
2023年度:田中素香、長部重康、久保広正、岩田健治『現代ヨーロッパ経済 第6版』、有斐閣アルマ、2022年。
2024年度:河﨑信樹、河音琢郎、藤木剛康編著『現代アメリカ政治・経済入門』、ミネルヴァ書房、2021年。
2025年度:C・A・ベイリ(平田雅博、吉田正弘、細川道久訳)『近代世界の誕生 グローバルな連関と比較 1780-1914』、名古屋大学出版会、2018年。
3.各々が選んだテーマについての研究発表
ゼミ生自身が自由に選んだテーマについて、各自勉強した内容に関してプレゼンテーションを行い、その後質疑応答を行います。プレゼンテーションにあたっては、相当時間の事前準備が必要ですが、自身でテーマについて主体的に学習することで諸問題に対するより深い理解が得られるでしょう。
ゼミ生の研究テーマ
(2023年度)
・ベルリンの壁崩壊の原因とその後の影響
・第2次大戦後イタリアにおける民衆運動
・イギリス帝国と植民地、英連邦の関係性
・アーツアンドクラフツ運動とトーネットの家具の意義
・フランク王国の拡大とキリスト教
(2024年度)
・イタリア「経済の奇跡」と工業化
・1812年戦争に見る英米化関係
・EV車の推進、世界の流れ
・トーネット曲木家具の進化と影響
・フランク王国とキリスト教の関係
(2025年度)
・失われた30年間日本は何らかの産業に投資をしてきたのか
・第一次世界大戦とナショナリズム
・日本のアニメーション文化がもたらす経済効果
・温暖化によるCO2排出量の取引制度誕生と現状について
・米加互恵条約と自由貿易帝国主義

ゼミ合宿
福士ゼミでは毎年夏にゼミ合宿を行っています。2025年度は、1泊2日で静岡県にある明治日本の産業革命遺産である韮山反射炉と、富士サファリパークに行きました。



ゼミの選考に関して
2026年度のゼミ選考に関しては、エントリーシートによる選考を予定しています。選考は、エントリーシートの内容(ゼミにてどういった勉強がしたいかという点)の内容のみで行い、GPA等のこれまでの成績は考慮しません。
